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たい寿司Ⅱ-様々な鯛たち

鯛/タイ/Tai/Snapper/Sea bream

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スズキ目タイ科/その他

タイはスズキ目タイ科の魚で世界中に155種類、そのうち13種類が日本に生息する。日本のタイ科には赤いタイプと黒いタイプがいるが、タイ科に属さないあやかり鯛と呼ばれる魚も200種類以上存在する。

タイとは一般的にスズキ目タイ科の魚のことを指し、世界中に様々なタイが存在するが、日本にはそのうちの13種類が生息している。タイ科の多くは底魚で比較的浅い海域や岩場を好む種が多い。雌雄同体または成長と共に性転換を行い、クロダイなどは若い頃はオスで大人になるとメスになる。

タイ科以外にもイシダイなど「タイ」とつく魚は多いが、イシダイの所属するイシダイ科の英名がタイ科とは異なることからもわかるように、おめでたい魚や魚の王様というイメージを持つタイにあやかった日本独自の名前で、タイ科以外のタイとついた魚は「あやかり鯛」とよばれる。なお、日本以外ではタイは特別おめでたいイメージがあるわけではない。

日本のタイ科直系は赤と黒のタイプに分けられ、赤いタイプの鯛には、タイの王様的存在であるマダイ(真鯛)、マダイよりやや水っぽいが美しい皮目のチダイ(血鯛)、西日本に多い小型のキダイ(連子鯛)などがあり、黒いタイプの鯛には、心地よい食感を持つクロダイ(黒鯛)、沖合にいることから磯臭さがないヘダイ(平鯛)などがある。これらは同じタイ科に所属し、淡白で上品な嫌味のない味わいが特徴である。

タイ科以外のあやかり鯛では、強い食感で味のよい黒い縞模様を持つイシダイ科のイシダイ(石鯛)、同じく強い食感と旨味や甘みを持つ熱帯らしい紋様のイシダイ科のイシガキダイ(石垣鯛)、京の若狭焼きで用いられて高級魚化したアマダイ科のアマダイ(甘鯛)、黄色いヒレが目立つ強い旨味のフエダイ科のフエダイ(笛鯛)などが有名。とろけるような脂の旨味を持つキンメダイ(金目鯛)も有名なあやかり鯛だが、スズキ目ですらなくキンメダイ目のキンメダイ科というさらに遠い種類の魚である。

色々な鯛寿司をおいしく食す

タイを握り寿司にするときは、皮を引いたものを寿司ネタにすることが多いが、皮と身の間にある皮ぎしと呼ばれる皮下脂肪に旨味があるため、寿司屋によっては皮をつけたままの鯛の身にさっとお湯をかけ湯引きしたものを握り寿司として出すこともある。
また、昆布締めにしたり、醤油ではなく塩で食べるというやり方で食べるのもおいしい。
脂の乗った金目鯛寿司 脂の乗った金目鯛寿司

タイ王国に住むタイの親戚

昔、鯛に姿形や味が似ていることから100円寿司などで真鯛の代わりに多く用いられたのがティラピア。世界各地の河川に生息する川魚で、日本でもイズミダイやチカダイなどと呼ばれて養殖されましたが、人件費の高騰と養殖真鯛の増加と共に姿を消しました。
ティラピアは現在もタイ王国で多く食されていますが、これはタイ王国が食糧危機に陥った時に、当時の皇太子で魚類学者でもある明仁上皇がティラピアを贈って養殖を提案したことが始まりです。このことからティラピアは「仁魚」「プラー・ニン」と呼ばれ、いまも日泰友好の証になっています。

昔、鯛に姿形や味が似ていることから100円寿司などで真鯛の代わりに多く用いられたのがティラピア。世界各地の河川に生息する川魚で、日本でもイズミダイやチカダイなどと呼ばれて養殖されましたが、人件費の高騰と養殖真鯛の増加と共に姿を消しました。
ティラピアは現在もタイ王国で多く食されていますが、これはタイ王国が食糧危機に陥った時に、当時の皇太子で魚類学者でもある明仁上皇がティラピアを贈って養殖を提案したことが始まりです。このことからティラピアは「仁魚」「プラー・ニン」と呼ばれ、いまも日泰友好の証になっています。

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