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知ってると得する!旬の寿司ネタ〜冬編(12月・1月・2月)

冬景色

寒い季節になると、ちょっと味の濃いものが食べたくなりますよね。冬を旬とする魚は、脂がのった旨みを持ち味とする魚が多く、夏の淡白な味わいとは対照的になります。

江戸前寿司を代表するマグロや見事な旨みを持つブリ、冬の珍味とされる白子など、濃厚な味わいを楽しめます。今回は晩秋から冬にかけて最盛期を迎える魚介類を紹介します。旬の寿司ネタをぜひ味わってくださいね!

マグロ(10月~2月)

マグロは種類や場所によって旬が変わりますが、冬に旬を迎えるので有名なのは、メバチマグロやクロマグロ(本マグロ)など。メバチマグロは赤身がメインですが、トロもとれ、柔らかいので寿司ネタに向いています。旬は2回あり、10~12月頃と4~5月頃が旬となります。

クロマグロといえば言わずと知れた高級寿司ネタの大トロ。旬は冬の12~1月頃ですが、回遊魚なので場所や時期によってずれる場合もあります。中でも有名なのは青森県の津軽海峡沖で獲れる大間マグロで、9~12月が旬となります。
江戸前寿司の主役とも言えるマグロを食べる際は種類や産地もチェックしてみるとより深く楽しむことができますよ。
マグロ寿司

ブリ(11月~2月) 

ブリは出世魚で、イナダやワラサがさらに大きくなったものの呼び名です。春から夏にかけて北上し、冬になると日本海側を南下します。寒い時期に脂を蓄えたブリは、「寒ブリ」と呼ばれ、特に富山県の「氷見ブリ」や、石川県の七尾産が有名です。

寒ブリは脂がたっぷりのって旨みが豊富で、腹側は大トロにも負けないほどの濃厚さ。とろけるような味わいが特徴的で、背は香り高くて独特な歯ごたえがあります。

ぶり寿司

マダラ(12月~2月)

真鱈は北国で庶民に親しまれている魚で旬は冬となります。北国以外で生の寿司を見かけることは少ないですが、産地では寿司ネタや刺身としてよく食べられています。見た目は透明感があり、ほんのりとした甘さがある白身らしい寿司ネタといえます。

握り以外にも旬の時期はオスの精巣である白子も発達するので、白子も美味しい季節となります。白子はサッと湯に通して、軍艦巻きにすることが多く、クリーミーでコクのある味わいは好きな人にはたまらない一品です。

たらの昆布締め寿司

ホタテガイ(1月~5月)

養殖物は一年中食べられますが、天然物は冬が旬。寿司に使うのは帆立貝の貝柱を切って使います。ふっくらとしていてクセのない自然な甘みに特徴があり、貝のネタの中でも人気があります。

生のまま握ることが多いですが、湯がいて甘味を引き出したものを提供する寿司屋もあります。
北海道産が最も多く、なかでも野付(のっけ)で獲れる帆立はまろやかな甘みに定評があります。
ホタテ寿司

カキ(11月~3月) 

牡蠣には様々な種類がありますが、最も多く流通している真牡蠣の旬は、産卵のために栄養を蓄える冬となります。海のミルクと称されるほど栄養価が高い牡蠣。プルンとした喉越しが何ともいえず、甘味のなかにほのかな苦みが感じられ複雑な味わいがあります。

味わいもさることながら、人気があるのは栄養価の高さ。味覚障害予防や、皮膚を丈夫にする亜鉛、疲労回復に効果があるタウリンが豊富に含まれています。寿司では生のまま握る他に、酒や醤油で煮た握りも楽しめます。全国各地で養殖され、広島産が最も有名。大振りで濃厚な味わいが魅力的です。
牡蠣寿司

ズワイガニ(11月~2月)

ズワイガニは雄と雌で旬が異なり、雄は11月から3月、雌は11月から1月となります。ズワイガニは苦みが少なく、甘味と旨みが多いので子どもから大人まで幅広く親しまれています。

寿司ネタとして多く使われるのはオスの脚の部分。茹でた身は綺麗な紅色に仕上がり、噛むほどに深い甘みと旨みが滲み出て、シャリの酸味と絶妙に合います。近年は輸入物も多いですが、国内では日本海や北海道沖で獲れ、なかでも福井県の越前ガニや鳥取県の松葉ガニが有名です。

カニ寿司

冬は濃厚な味わいの寿司ネタがたくさん!

冬に旬を迎える寿司ネタの多くは、栄養を蓄えて脂がよくのったものばかり。口の中で溶けてしまうような深い味わいのネタが多いですよね。
貝類も旬を迎えるものが多く、コクのある濃厚な旨みと独特な歯ごたえが味わえます。海の豊かさを感じられるネタが多い冬の時期こそ、寿司をたっぷり味わってみたいですね。