昔は寿司職人になるためには、長い期間の修行と師匠からの厳しい指導が不可欠でした。
しかし、時代は変わり、寿司職人になるための選択肢も増えました。特に、寿司について効率的に学べる寿司学校は、今は未経験だけど、将来は寿司職人になりたい!という夢を持つ人にとって、魅力的な存在です。
そこで今回は、寿司職人になりたいけど、寿司職人になるにはどうすればいいの?寿司学校に通うとしたらどこがいいの?など、寿司職人の道を歩みたい多くの方がもつ疑問に答えるために、寿司職人になれる寿司学校を徹底比較し、学費やコース内容、スケジュールなどを一覧形式でわかりやすくまとめました!
また、適切な寿司学校を選ぶことができるようにするための基礎知識として、「寿司職人の仕事の流れ」「寿司職人になる方法」「寿司学校を選ぶポイント」などについても解説しています。特集は次の4つのページに分かれていますので、ぜひ気になる情報からチェックしてみてくださいね。
1. 寿司学校を徹底比較!寿司職人になるための基礎知識とともに解説
全世界の寿司学校を網羅的に掲載し、各学校の教育プログラムの概要と特色を説明。
2. 寿司学校の学費一覧
多くのユーザーにとって気になる情報である各学校の学費を一覧で掲載。
3. 短期で通える寿司学校
忙しい人向けに、短期間(3ヶ月以内)で学べる寿司学校のみをピックアップ
4. 寿司職人特集
寿司職人になる方法や海外の寿司職人事情、寿司屋の開業方法の特集など
寿司職人になるための基礎知識
寿司職人の仕事の流れ
寿司職人とは、寿司店や料理店で魚介やその他の食材を使って寿司や料理をつくって提供する業務を行う人のことです。寿司店には大衆店や高級店、回転寿司などの種類があり、それぞれで求められるスキルが変ります。ここでは大衆店や高級店における寿司職人の一般的な仕事の流れについて解説します。
寿司職人の仕事は、魚市場で魚介を仕入れることから始まりますが、本部から仕込まれた寿司ネタが送られてくるチェーン店などでは、魚市場での仕入れを行わないケースもあります。また、寿司職人が複数いる店では仕入れ担当のみが行くことが多くなります。将来、開業したい場合は市場へ仕入れに行って目利きを行うのは良い経験になるので、同行できる場合は、積極的に同行すると良いでしょう。
朝の仕入れが終わったら、米を炊いてシャリを用意し、寿司ネタの仕込みを行い、開店の準備を行います。
ランチタイムがあるお店の場合、開店後は接客を行いながら仕込んだ寿司ネタを用いて寿司を提供し、ランチが終わると休憩し、休憩が終わると夜に向けて仕込みを始めます。
夜の部も接客などを行いながら同様に寿司を提供しますが、夜の部は昼よりも価格が高いことが多く、「お好み」といった顧客の希望にしたがって一貫ずつ寿司を提供するケースも多くなるため、料理と接客の両面で昼よりも品質を求められる傾向にあります。
営業時間中に時間がある時は、翌日以降の仕込みをしたり、必要な食材の発注をしたり、掃除をしたりします。そして、閉店一時間くらい前からお客に見えないように片付けの準備を行い、閉店と共に片づけと掃除を行い、1日が終了します。退店時間はお店によりますが、少なくとも9時までは開店していることが多いので、夜9時半〜11時頃にはなることが多いと言えるでしょう。
寿司職人になる方法1-寿司店で働く
寿司職人になるには、「寿司店で働く」「寿司学校や寿司教室に通う」「独学で寿司を学ぶ」の3つの方法があります。
寿司店で見習いとして働くのが寿司職人になる道としてオーソドックスな方法ですが、入店する店はよく選ぶ必要があります。例えば、ロボットでシャリを作っている回転寿司では寿司職人の技術を学ぶことはできませんし、本部から提供される寿司ネタを利用するチェーン店では仕込みの技術を学ぶことはできません。また、「おまかせ」を提供してない大衆店では、高級店の定番である「おまかせ」について学ぶのは困難です。
入店する寿司店は一流の有名店が良いと言われています。高級店ならではの知識や高度な技術が身につけることができるのはもちろん、開業時に出身店の名前が役に立つなどのメリットもあるからです。
このように寿司店で働くのは、給料を貰いながらプロの知識や技術を身につけられる、接客や運営方法などの現場を体で学ぶことができるなど多くのメリットがあります。
一方、最初は見習いとして清掃や洗い物、雑用などを行い、その後に職人としての技術を学んでいくというのが慣例であるため、寿司職人としての直接的な技術以外に多くの時間や労力を要してしまうというデメリットもあり、なるべく早く開業したい方や他の職種から転職したい方には向いてないかもしれません。また、寿司店は体育会系なところも少なくないので、怒られるのが苦手な方には不向きな場合も多いでしょう。
自分がどんな寿司職人になりたいのかを明確にし、入店す前に実際にどんな仕事をするのかSNSをチェックしたり、面接時にお店に確認したりすると良いでしょう。なお、大衆店で働きながら、学校や独学で「おまかせ」などの不足知識を補うのも一つの方法ですので、必ずしも全てを満たしている必要はありません。
寿司職人になる方法2-寿司学校や寿司教室に通う
効率よく短期間で必要な技術だけを身につけたい場合は、寿司学校や寿司教室に通うという方法がおすすめです。寿司学校や寿司教室は、少しでも早く寿司を握れるようになって自分でお店を開きたい、海外で働きたいという人に向いていますが、寿司店で働く場合でも、事前にある程度基礎技術を身につけておくと、希望する店に採用されやすく、入店してから雑用などの時間を減らせる可能性があるので、お店で働く前提であってもも寿司学校や寿司教室に通うのは有効な方法と言えるでしょう。
昔とは異なり、寿司学校や寿司教室の数は増えており、高度で実践的な技術を効率よく短期間で学ぶことができるようになっています。学校には同期生もいるので切磋琢磨しやすかったり、働く場合より怒られる割合が少なく精神的にはかなり楽といえるでしょう。卒業後に就職サポートしてくれる学校もあります。
寿司店で見習いとして入って、数年間雑用をするなら、寿司学校で基礎技術を学んでから、寿司店には行って実践を学んだ方が時間効率が良いというのは合理的な考え方といえます。
寿司学校や寿司教室に通うデメリットとしては、学費やまとまった時間が必要であることはもちろんですが、各課題の練習回数がお店で働く場合よりも少なくなりがちで、体にしみ込ませるのは難しい点と言えるでしょう。寿司職人に限ったことではありませんが、本物の寿司職人に成長するためには、魚を買って自分で家で練習するなど、個々の努力は必要となります。
寿司職人になる方法3-独学で寿司を学ぶ
寿司職人になりたいけど、寿司店で働くこともできず、お金もない場合などは「独学で寿司を学ぶ」という方法もあります。独学で寿司を学ぶことを不思議に思うかもしれませんが、実は海外ではかなりよくあります。昔は寿司職人になるための情報を得るのは難しかったのですが、現在はインターネット上で寿司の握り方や魚の捌き方などを動画で学ぶことができるため、日本に来れない外国人にとっては大きな選択肢となっています。
外国と比較すると、日本では寿司技術に関する本も多くあり、味を確認するための食べ歩きも容易なので、日本語が読める日本人にとっては外国人よりも独学のハードルは低いと言えます。
独学は、自分で道を切り拓いていける人には選択肢の一つといえるでしょう。
以上3つの方法を紹介しましたが、実際には併用している方が多いです。例えば、最初は独学で学んでみて、少しわかってきたら学校に通って基礎技術を身につけ、基礎技術を身につけたらお店に入って現場を学ぶといった具合です。
寿司学校を選ぶ7つのポイント
①自分の目的とキャリアプランを明確にする
寿司学校や寿司教室はあくまでも目的を達成するための手段の一つです。まずは、自分がどんな寿司人生を送りたいのかを明確にし、そこから逆算して目的を達成できるロードマップを作りましょう。そして、その目的を達成するのに最も適した学校を選ぶと良いでしょう。
例えば、「将来はニューヨークで寿司レストランをオープンしたい」という目的であれば、アメリカの寿司レストランへの就職サポートを行っている学校が良いでしょう。また、しっかりした技術を身につけたいのであれば、寿司学校だけではなく、学校卒業後に有名店で2年働いてから海外に行くという計画を加えても良いでしょう。
②チェックすべき項目と学校の種類を理解する
学校を選ぶ際に主にチェックすべき項目は「学費」「期間」「場所」「カリキュラム」「就職サポートの有無」「学校の種別」です。
寿司学校は大きく分けて、「認可制専門学校」と「スクール・教室」があり、どれも「寿司学校」または「寿司教室」と呼ばれています。「認可制専門学校」とは、都道府県知事などの公的機関から、専門学校として認可を受けた学校のことで、多くの場合、「○○専門学校」という名称になっています。専門学校のうち、修業年限が2年以上など要件を満たした場合は、「専門士」の称号が付与されて学歴として利用できます。また、調理系の専門学校の場合は、卒業と同時に「調理師免許」を取得できるケースがほとんどです。
「スクール・教室」はいわゆる私塾で、民間の教育機関です。国から認可を受けているわけではありませんが、寿司技術に特化しているのが特徴で、最近では寿司店を営みながら学校や教室を運営するケースも増えています。「スクール・教室」の提供するカリキュラムの内容や期間は運営元によって大きく変わりますが、2年間要するケースはほとんどなく、多くの場合は数ヶ月程度であり、短期間で寿司技術のみを学びたい、調理師免許や学歴は不要という方に適しているといえます。
③学費、学習期間、カリキュラムは適切か
多くの人にとって学費と学習期間は大きな選考ポイントでしょう。安くて内容も充実しているのが最も良いですが、低コストでも、期間が短くカリキュラムが簡素な場合があり、必ずしも安い学費の学校が良いとは限らないので注意が必要です。
必ず値段だけではなく具体的なカリキュラム内容を確認しましょう。
また、学費以外にも教材費などが別途かかるケースもあるため、修了までに必要な総学費と総授業時間を把握し、費用対効果を考慮することが重要です。
④どんな就職サポートがあるのか
卒業または修了後に寿司店で働きたい方には、就職サポートや学校が寿司業界にどれくらいネットワークを持っているのかも重要なポイントです。学校によっては、海外の寿司レストランへの就職サポートを行っているケースもあります。
海外での寿司職人の就職は様々な条件をクリアする必要があるため、将来は海外で寿司職人として働きたいと考えている方には、大きなメリットと言えるでしょう。
⑤場所や日時が適しているか
学校の場所は自分の住んでる場所の近くを選ぶのが基本といえますが、近くにない場合は寮やマンション・アパートなどの住居をサポートしているかどうかも選考ポイントです。サポートがない場合は、直接賃貸物件を探す必要がありますが、数ヶ月程度であればAirbnbなどの民泊の長期利用などを利用するのも選択肢の一つです。
学習スタイルは全日制コースの他に、夜間コース、週末コースを提供している学校もあります。すでに他の仕事をしている方は、夜間コースや週末コースがあるところが選択対象になるでしょう。また、既に寿司業界以外の飲食店で調理経験がある方は、握りのみのコースなど特定の専門スキルを学ぶ短期コースがおすすめです。
⑥具体的なカリキュラムや環境を確認
寿司学校によってカリキュラムは様々です。ホームページをチェックして資料を取り寄せ、自分の学びたい授業内容かどうかよく確認しましょう。
チェックポイントは人によって様々ですが、握りだけでなく、魚の捌き方や一品料理まで教えているのか、どんな魚を捌くのか、反復練習はどれくらいできるのか、どんな環境でどんな設備があるのかなどが主なポイントです。
これ以外にも仕入れの知識や接客、原価計算などの経営知識を教えてくれる学校もあるので、自分がどんな知識・技術が欲しいか整理してみましょう。
⑦学校や講師について生徒の口コミを確認
学校ですので当然、講師の技術力や知識は重要です。また、技術があっても必ずしも教えるのがうまくなかったり、学校の環境が悪いと十分に教育が行き届かない可能性があります。事前に学校のホームページやSNSなどで講師の経歴や資格などについてチェックし、自分にあった先生かどうか確認しましょう。
また、実際に通った生徒の口コミは重要です。Xやフェイスブック、インスタグラム、Googleマップなどで学校の名前を検索し、どんな生徒が通っているのか、どんな投稿や口コミがあるのかチェックしてみましょう。投稿や口コミをチェックすると、通学する際のイメージが沸きやすくなります。
資料や口コミでどんな学校かイメージがついたら、実際に一度は学校に行ってみることをおすすめします。
寿司学校一覧
飲食人大学・寿司マイスター専科
「東京すし和食調理専門学校」は、日本初の寿司や和食を勉強するための認可専門学校で、和食・寿司業界で即戦力となる実践的な技術と専門知識の修得を目的としており、寿司だけでなく和食全般について時間をかけて深く学べるのが特徴です。
国から認可を受けた専門学校であるため、他のスクールと比較すると、時間や学費はかかりますが、その分、同級生らと共に長期間じっくりと寿司や和食の技術を学ぶことができ、専門学校を卒業した学歴としてアピールできるのが、「東京すし和食調理専門学校」のメリットといえるでしょう。
また、卒業と同時に調理師免許が取れること、高級寿司店を含む高い就職率、認可専門学校であることから多くの奨学金制度があることも大きな魅力です。
卒業と同時に卒業と同時に「調理師免許」「専門士」などの資格が取得でき、さらに「ふぐ処理師免許」にも挑戦することができるのも魅力です。また、英会話の実践演習によりグローバルなコミュニケーションスキルを磨き、海外でも活躍できる人材を育てています。
「レコールバンタン・キャリアカレッジ 寿司・和食居酒屋コース」は寿司だけでなく、カフェやバリスタ資格を学べる社会人スクール「レコールバンタンキャリアカレッジ」の寿司スクールです。
寿司・和食居酒屋コースでは寿司の基礎技術を学ぶことができます。