寿司職人や板前になるためには?適正とスキル、仕事の流れについて解説!
日本の伝統文化である「寿司」は、世界各国の人から愛されている食べ物のひとつです。
食文化を芸術の域まで高めたものとして、世界でも高く評価されています。
日本はもちろん、海外でも引っ張りだこの寿司職人は、今後、海外で活躍できるチャンスがあり、食文化の伝道師として期待されています。
本記事では、寿司職人や板前になるための適性やスキル、仕事の流れについて解説していきます。
あわせて就職先についてもご紹介しますので、ぜひチェックしてみてくださいね。
寿司職人と板前とは?
寿司職人も板前も共に資格は要りません。
寿司に特化しているのが寿司職人で、刺身・煮物・焼き物・天ぷらなど日本料理全般を作る料理人を板前と称します。
割烹や料亭、日本料理店、旅館などで懐石料理などの日本料理を作ります。
日本料理店にはうなぎ料理、フグ料理など専門店として営業している店も多いです。
資格の有無は問わないものの、国家試験である調理師試験に合格して調理師免許を取得すれば、就職の際に有利になります。
寿司職人や板前に求められること
寿司職人や板前は、寿司文化の学びを深めると共に、後世に伝える役目も担うことになります。
一人前の寿司職人や板前になるまでの道のりは長く、「飯炊き3年握り8年」といわれるほど、修行が必要な世界といわれています。
魚のさばき方や調理法、盛り付け方、握りの技、客あしらいなど、あらゆる技術を習得することが必須です。
寿司職人や板前の適性として、体力も重要な要素のひとつです。
日頃から適度な運動をしてパワーをつけておく必要があります。仕事は早朝から始まる場合が多く、仕込みから、洗い物や雑務まで幅広い業務をこなしていきます。
一連の作業をこなすには、それ相応の身体作りをしておかなければなりません。
また、味覚や嗅覚を効かせて、生ものを扱うため食材の微妙な違いに気づける鋭い感覚やセンスも欠かせません。
さらに、コミュニケーション能力は武器になります。
寿司を握るだけでなく、目の前のお客さんに楽しい会話を提供してもてなし、美味しく食べてもらう心配りも必要です。
そうした地道な努力が、常連客を作るきっかけになっていきます。
寿司職人や板前としてスキルや能力を向上させるためには、プライドを捨てて、色々な人からの助言や学ぶべきことを吸収できる素直さが求められます。
寿司職人の一日の仕事
寿司職人の仕事には、早朝の魚の仕入れから始まる場合があります。
市場に行って、目利きで新鮮な魚を仕入れるのは大切な業務のひとつです。
仕入れのあとは、仕込みに入り、さばいた魚を下ごしらえしていきます。
続いて、ランチタイムのあるお店の場合は、開店後にお客さんの注文を受け、寿司を握り、あわせてお通しやコース料理などを提供していきます。
ランチタイム後は休憩を挟んだあと、午後の仕込みが始まります。
回転寿司などお店の休憩時間を設けないで営業している店の場合、交互に休憩に入り、残った寿司職人が接客したり仕込みを行ったりします。
夜の営業は、お客さんに合わせて、ネタやシャリをお酒に合わせて提供することもあります。
機転を利かせた個別な対応でお客さんを喜ばせるサービスも重要です。
閉店後は、店内の掃除や片付けなどをして、1日の仕事は終了します。
寿司職人にはどんな就職先があるの?
寿司職人には、会員制の高級店から、カウンターメインの寿司店、地域に馴染みのある寿司店、大手の回転寿司チェーン店、出前専門店など様々な就職先があります。
カウンター越しの寿司店や地域に馴染みのある寿司店では、次のような幅広い業務をこなします。
- 魚の仕入れ
- 魚をさばいて仕込む
- 握った寿司を提供
- 接客業
- 掃除
小規模な寿司店では、厳しい修行を乗り越えるための体力が必須です。
しかし、将来独立を視野に考えている方にとっては、修行の一環となるでしょう。
大手チェーン店の回転寿司や出前専門店では、企業規模が大きく、安定して働きやすいのがメリットです。
ただし、大手チェーン店では、寿司ロボットや本社が契約している卸業者から仕入れるため、目利きや握りの技術が向上しにくいのがデメリット。
寿司職人としての働き方や、どのように技術を身に付けたいのかを考えて、就職先を選ぶことが大切です。
日本の伝統を伝える寿司職人や板前になろう
海外でも日本食がブームの今、寿司は世界が誇る日本の食文化のひとつで、見た目も味も他に類を見ない逸品です。
一人前になるためには、長く険しい道かもしれません。
寿司は一筋縄ではいかない料理です。
寿司の魅力を世界各地に広めるためにも、寿司職人として修行を積んでスキルを磨き、ぜひ世界に通用する寿司職人を目指してくださいね。