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回転寿司の「えんがわ」とは?えんがわの秘密に迫る!

回転寿司の人気メニューのひとつに、えんがわというネタがあります。

コリっとした独特の食感が好ましいえんがわとは、どんな魚のどんな部位なのでしょうか。

一般的に知られるえんがわとの相違も含めて、回転寿司の人気ネタであるえんがわの正体に迫ります。

寿司のえんがわとはどんな魚?

そもそも寿司のえんがわとはどんな魚のことなのでしょうか。

えんがわとは本来、ヒラメやカレイの尻ビレの付け根にある部位を指します。
専門用語でいえば担鰭骨(たんきこつ)という部分で、魚のヒレの基部に位置してそれを支えている骨なのです。

動きの激しいヒレを支える部分ですから、えんがわはコリコリとした独特の食感を持っています。この歯ごたえがたまらないという方は多いはず。

高級な寿司店でえんがわを注文すると、高級魚であるヒラメのえんがわが登場します。ヒラメの背ビレと尻ビレを支えるわずかな部分であるため、ヒラメ1尾からたった4貫の量しか取れません。そのため一般的に寿司店ではえんがわは高級ネタのひとつとなっており、場合によってはトロ級のお値段になることも珍しくないのです。

こうした高級ネタであるえんがわは、回転寿司でも目にします。
特に高額というわけではない回転寿司のえんがわは、高級魚ヒラメのものではないことがほとんどです。
それでは、回転寿司のえんがわとはどんな魚なのでしょうか。

スシローやくら寿司などの回転寿司のえんがわとは?

スシローやくら寿司などの回転寿司のえんがわとは?

価格が安く美味しい寿司を提供するのが身上の回転寿司。
高級ネタのえんがわも、それぞれの回転寿司店が試行錯誤を重ね、お客さんに美味しい寿司を食べさせてくれます。

安価でえんがわが食べられる理由は、魚の種類にあります。
スシローやくら寿司などの回転寿司店のえんがわは、ヒラメのものではないことがほとんどです。

たとえばスシローのえんがわは、ロシアやカナダ産のカラスガレイを使用することが多いです。カラスガレイは肉の部分は多少水気が多いものの、えんがわの美味しさはヒラメに匹敵するとされています。通常のヒラメの価格面のデメリットは、カラスガレイを使用することで解消したというわけです。

くら寿司のえんがわはどうでしょうか。
くら寿司の場合も、カラスガレイやアブラカレイのえんがわが主にえんがわになっており、アメリカ産のものが多いようです。

魚べいはアメリカやロシア産のあアブラカレイのえんがわを使っていることを公表しており、はま寿司もアメリカやカナダ、北欧やロシア産のカレイのえんがわを使っていることを公表しています。

こうしたえんがわで使われるヒラメとカレイですが、そもそも、両方とも姿かたちがよく似ており、非常に近い魚です。
ただし、価格の面で大きな相違があるのです。理由は、カレイの漁獲量。
世界で約100種が存在するカレイは漁獲量も多いため、値段も安く提供できるのです。

また回転寿司でも、キャンペーンなどでヒラメのえんがわが登場する機会もあります。
そのチャンスを逃さず、本物のヒラメのえんがわに舌鼓を打ってみてください。

カレイのえんがわ

カレイと一口にいってもその種類は多く、日本近海だけでも40種が生息しています。
そのため、カレイの種類によって価値や価格が異なるのです。なかには、高級魚であるヒラメよりも高額で取引されるマツカワガレイやホシガレイといった種類もあります。

回転寿司のえんがわに使われるえんがわは、アブラカレイまたはカラスガレイがほとんどです。
カラスガレイは、ほどよく脂がのり上品な味わいとされ、アブラカレイは、カラスガレイと比べると脂肪分が少なめ。少しあっさりとした印象です。

カレイは淡白な白身魚ですが、えんがわという部位はインパクトがある美味しさで人気があるのです。

魚べいのアブラカレイのえんがわ
魚べいのアブラカレイのえんがわ

ヒラメのえんがわ

ヒラメは1年を通じて漁獲できるため、日本の食文化とも縁が深い魚です。
白身の美味しさは刺し身やすし、唐揚げなどに料理されることで知られていますが、特に食通たちに珍重されてきたのが、えんがわでした。

ヒラメの上下のヒレの付け根部分だけにあるえんがわは、高級魚ヒラメのなかでも特に味のよい部位として愛されてきたのです。
とくに冬季のヒラメのえんがわは脂がのっており、その美味しさには定評があります。刺身のネタとしてだけではなく、煮付けなどで味わうこともあります。

3つの味のちがい、特徴

3つの味のちがい、特徴

寿司店や回転寿司店で提供されるえんがわですが、それぞれの魚の特徴をまとめてみましょう。

ヒラメ

高級店など主にカウンター席のある寿司屋でえんがわの原料となっています。
脂肪の量がちょうどよく、淡白な味でありながら甘味や旨味を感じられ、白身魚の中で最上級とされている魚です。日本近海全域に生息し、生食として食べられることが多く、コリコリ感が最も強い品のよい味をしています。

8月頃から美味しくなり冬に旬を迎えます。旬のヒラメは「寒ヒラメ」と呼ばれ、その価値がより高まります。

ちなみに、成長したヒラメは海底で生活するために両目が左側に寄っていますが、孵化してすぐのヒラメの目は普通の魚のように左右についています。生まれてから1か月ほど海中で浮遊し、成長とともに右目が左側に移動します。体長は、雄が60cm、雌が1m程度まで成長します。

カラスガレイ

回転寿司でよくえんがわとして提供されている魚です。
脂肪がよくのっており、ふっくらと柔らかい肉質をしています。

輸入物も多く価格が安いのが特徴。日本で多く出回っているのは、ロシアやアメリカ、カナダなどで水揚げされ冷凍輸入されたものです。

世界中で捕れるカラスガレイですが、日本では太平洋や大西洋北部の冷たい海に多く生息しています。カラスガレイと呼ばれる所以は、全身が黒い色をしているからです。ヒラメと同じように海底で生活しますが、両目はヒラメとは反対の右側に寄っています。大きい口と鋭い歯をもち、体長は1m程度まで大きくなる場合もあります。

アブラカレイ

カラスガレイと同じように回転寿司でよくえんがわとして提供されています。東北以北が産地のカレイで、大型であることから大量のえんがわが取れ、カラスガレイ同様に価格が安いのが特徴です。

秋から冬に旬を迎え、皮が薄くて骨がやわらい魚です。名前の通り脂分の多い魚ですが、カラスガレイに比べると脂肪分が少なく、あっさりしています。

北海道や宮城、福島で捕れますが日本国内の漁獲量は少なく、日本で流通しているアブラカレイのほとんどが北欧やロシア、アメリカなどからの輸入品です。鮮度のよい刺身のアブラカレイは、滅多に見られません。

えんがわは通販でも買える!

えんがわの美味しさは、通販で購入して味わうことができます。
ヒラメやカレイのえんがわの味の違いを、実際に食べ比べてみるのも一興です。

ヒラメえんがわ

高級魚ヒラメのえんがわは、できることなら国産で楽しみたいもの。
弾力性と繊細な食感を堪能してみてください。

店名:まぐろ処一条
https://store.ponparemall.com/ichijyo/goods/10002911/

カラスガレイえんがわ

回転寿司店で登場することが多いカラスガレイのえんがわは、お刺身としてだけではなく炙っても最高です。こたえられない美味しさのおつまみとしてぜひ。

店名:豊洲まぐろ問屋
https://item.rakuten.co.jp/toyosushijou/karasu-engawa-500g/?s-id=review_PC_il_item_01

アブラカレイえんがわ

カレイのえんがわの中では、あっさりとした味わいのアブラカレイ。
パックから取り出してそのまま生食できるため、自宅でも気軽にえんがわを楽しめます。

店名:寿司総合卸売スシックス
https://item.rakuten.co.jp/sushics/10000050/

まとめ

寿司ネタのえんがわは、寿司店では高級ネタのひとつです。

回転寿司で食べることができるえんがわは、ヒラメではなくカラスガレイやアブラカレイが使用されています。
いずれもヒレを支える部位であり、コリっとした食感で大人気。

食感や脂の乗り方で多少の違いはあるものの、食通をうならせる美味しさは変わりません。
寿司店でその美味を楽しむだけではなく、通販などで味比べをするのも乙ですね。