黄芥末
【读音】ねりがらし
【英文名】Prepared Mustard
練りがらしは、カラシナ等の種子を粉砕·水溶きしてペースト状に練り上げた調味料だ。アブラナ科植物の種子を原料とし、薬味として日本料理に深く根ざした存在である。
種類は大きく二系統に区分される。国産の「和がらし」はカラシナ(Brassica juncea)を脱脂して粉末化した原料から作られる。辛味を生み出すのはシニグリンという配糖体が酵素分解して生じるアリルイソチオシアネートで、鼻腔を突き抜けるような鋭烈な刺激を持つ。一方「洋がらし」はシロガラシ(Sinapis alba)を主体として用いており、辛味成分の構成が前者と異なるためマイルドな仕上がりになる。
寿司の文脈では、東京都·八丈島の郷土料理「島寿司」との結びつきが特筆される。ワサビの栽培に向かない温暖な島嶼環境において、代替の辛味づけとして伝統的にからしが選ばれてきた。醤油漬けのネタと糖度高めの酢飯に練りがらしを組み合わせる点こそ、島寿司を他の寿司と隔てる最大の個性だ。
用途は寿司にとどまらず、納豆·おでん·中華まんの卓上薬味としても重宝される。関西·中国地方·九州北部を中心に、中華まんへ練りがらしを付けて食べる習慣が土地に馴染んでいる。流通形態はチューブ入り·小袋入りなど多様で、業務·家庭の双方に幅広く普及している。


