南蛮虾
【读音】なんばんえび
【英文名】Alaskan Pink Shrimp
南蛮エビは、ホッコクアカエビ(学名:Pandalus eous)に付けられた別称のひとつ。新潟市近郊で古くから使われてきた呼び名で、鮮烈な赤い体色が唐辛子(南蛮)を思わせる外見に由来すると伝わる。全国市場では「甘エビ」の名で広く知られる存在だ。
タラバエビ科の一員で、成体の体長はおよそ12cm。ピンクから赤橙にかけたグラデーションの体色と、比較的やわらかい甲殻が外見上の特徴として挙げられる。分布域は日本海側が島根県以北、太平洋側が宮城県沖より北にあたり、オホーツク海·ベーリング海·カナダ西岸へと広く及ぶ。砂泥底の深海200〜600mに棲み、適した水温は0〜8℃前後の冷たい海域だ。
生態面での大きな特徴として、雄性先熟と呼ばれる性転換が挙げられる。オスとして成熟した後、4〜6年をかけてメスへと移行する仕組みを持ち、寿命はおよそ11年と推定される。
握り寿司のネタとしては生のまま使うのが王道で、口に広がる甘みはグリシンやアラニンといったアミノ酸によるもの。水揚げ直後より少し時間を置いたほうが甘みが増すのは、死後の自己消化でタンパク質がアミノ酸へと変化するためとされる。大型のメスは刺身や寿司ネタとして重宝される一方、オスの小ぶりな個体は煎餅など加工食品の原料に回されるのが通例となっている。


