北极贝(姥贝)
【读音】うばがい
【英文名】Sakhalin surf clam
バカガイ科の二枚貝であるウバガイ(姥貝)は、水産の現場で「ホッキガイ(北寄貝)」と広く呼ばれ、略して「ホッキ」とも称される。アイヌ語には「ポクセイ」「ツウツウレップ」といった固有の呼び名が残る。
殻は卵形をやや三角にしたような輪郭をもち、稚貝の頃は白い殻皮が、幼貝で黄色に、成貝になると黄褐色や黒褐色へと深みを増す。分布域は鹿島灘·富山県より北の日本沿岸と北海道を中心に、サハリン·千島列島·朝鮮半島北部の海域まで及び、潮間帯〜水深約20mの砂底を生息場所とする。
成長の歩みは遅く、漁獲サイズの殻長7〜8cmに達するまで4〜6年を要し、寿命が30年を超す個体も報告されている。漁法は桁曳網が中心で、海底へ高圧水を吹き付けて砂中の貝を浮かせ、網で回収する仕組みである。苫小牧·別海·根室·釧路(北海道)や三沢(青森県)が主要産地にあたる。
寿司では握りが代表的な食べ方で、ほかにも刺身·バター焼き·揚げ物·酢の物と多彩な調理に向く。北海道や東北の太平洋沿岸では、ホッキガイを炊き込んだ「ほっき飯」が郷土料理として根づいている。栄養面ではグリシンやアラニンなどのアミノ酸が豊富。なお、冷凍品として国内に入荷するホッキガイは、その多くがカナダ大西洋側で水揚げされた近縁種ナガウバガイを加熱処理したものである。


