高知
【读音】こうち
【英文名】Kochi
高知県は四国の南部に位置し、太平洋に面して黒潮が流れる豊かな漁場を持つ地域である。寿司文化においても独自の発展を遂げており、土佐の郷土寿司は全国的に注目されている。
代表的なものが田舎寿司(いなかずし)で、みょうが·りゅうきゅう(ハスイモの茎)·こんにゃく·たけのこ·しいたけなどの山の食材を寿司ネタに仕立てた握り寿司である。海産物が手に入りにくかった山間部で、身近な素材を使いご馳走を生み出した知恵から生まれたとされる。1986年に「全国ふるさとおにぎり百選」に選出されたことで広く知られるようになった。
もう一つの名物がさばの姿ずしで、背開きにしたサバに生姜とごまを混ぜた酢飯を詰めて成形する。京都のさば寿司と比べ塩と酢を強めに効かせた辛口の味付けが特徴で、皿鉢(さわち)料理の定番として冠婚葬祭や宴席で振る舞われてきた。
高知の寿司文化を支えるのが柚子酢(ゆのす)の存在である。温暖な気候で柚子の栽培が盛んな土地柄、酢飯に柚子の搾り汁を用いるのが土佐流で、爽やかな香りと酸味が独特の風味を生む。
海の幸では、土佐清水市の清水さば(ゴマサバ)が知られ、立縄漁法による一本釣りで水揚げされる。鰹のたたきと並び、高知を代表する寿司ネタの一つとなっている。2018年には「土佐ずしを盛り上げる会」が設立され、郷土寿司の普及·保存活動が進められている。


