白板昆布
【读音】しろいたこんぶ
【英文名】Shiroita Kombu
おぼろ昆布の製造工程から生じる副産物、それが白板昆布だ。製法を簡単に説明すると、乾燥昆布を酢に浸して繊維をほぐし、熟練職人が専用の刃物で表面から帯状に薄く削り出していく。外層から中心へと削り進めるにつれ、黒い外層(さらえ)、中間層(むきこみ)、白い内層(太白)へと色や風味が変化する。全層を削り終えた後、最後に手元へ残る薄く黄白色の芯の部分こそ、白板昆布の正体である。
寿司との親和性が高く、特にバッテラ(鯖の押し寿司)上面に重ねて用いる慣習があるため、「バッテラ昆布」という別名が広く定着している。関西圏では「松前昆布」という呼び名も使われる。これは江戸時代に松前藩を経由する北前船の昆布流通ルートで大阪が一大集積地となった歴史的な背景に由来する。
おぼろ昆布は生産量に限りがあり、その副産物にすぎない白板昆布だけでバッテラ需要のすべてを賄うのは困難な状況にある。この需給ギャップを埋めるために、昆布粉を圧縮成型した「バッテラシート」が市場へ登場した。本物の白板昆布は半透明で品のある光沢を帯び、押し寿司に昆布固有のうま味と香りを添える素材として高く評価されている。


