蝾螺
【读音】さざえ
【英文名】Turban shell
サザエはリュウテン科リュウテン属を構成する大型食用巻貝で、殻高·殻径が10cmを上回る存在感ある種として日本の食文化に深く根付いている。殻外壁には棘(トゲ)をもつ型と棘のない型があり、この形態的差異は生息環境と遺伝子的要因が複合的にかかわって生じると考えられている。
分布範囲は日本海側で北海道南部から九州、太平洋側では千葉県から奄美大島付近の岩礁帯に及ぶ。夜行性で、水深30m前後の岩礁·海底に居場所を定め、海藻を主食として生を営む。平均的な寿命は7〜8年とされる。
寿司ネタとしては刺身が主な仕立て方で、磯の香気とコリコリした弾力ある歯ざわりが持ち味だ。壺焼きもまた広く親しまれる定番の食べ方として定着している。地域や個体タイプによって好みが分かれる点も面白く、関西では瀬戸内海産の棘なし型が肉の柔らかさから重宝され、関東では棘あり個体の見栄えが高く評価されるという文化的差異が生まれている。
分類の歴史においても、サザエは興味深い経緯をたどった。かつてはナンカイサザエ(T. cornutus)と同一種として扱われてきたものの、2017年に岡山大学の研究者·福田宏氏によって独立種と認定され、学名 Turbo sazae のもとで正式記載が行われた。


