丝鲷
【读音】いとよりだい
【英文名】Golden Threadfin Bream
イトヨリダイは、イトヨリダイ科に属する海水性の白身魚で、西太平洋の砂や泥が混じった海底に生息する。生息深度はおよそ40〜220mの範囲で、底生魚として知られる。
体色は上部が薄いピンクで、腹部にかけて白みが強まる。側面には6本の黄みを帯びた縦縞が入っており、他の魚との識別に役立つ目立った特徴だ。体長は平均23cm程度で、大きいものでは35cmを超える個体も報告されている。
和名の由来については、泳ぎ方が糸を撚る動作に見えることが語源とされている。市場流通時には「イトヨリ」という略称が定着しており、業界内でも広く通用する。
国内では新潟以南の日本海側、鹿島灘より南の太平洋側、そして瀬戸内海にわたって分布が確認されている。主に底引網や延縄を用いた漁法で水揚げされ、うま味が豊富な白身魚として、とりわけ関西圏で高い評価を得ている。
身質はきめ細かくやわらかいため、鮮度が保たれていれば刺身や握り寿司に適している。一方で崩れやすい特性もあるため、蒸し料理や塩焼きでも親しまれている。旬は冬を中心とした晩秋から寒い季節にあたる時期で、その頃に脂が乗る。
なお、国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストにおいて本種はVU(危急種)の区分に位置づけられており、2010年時点を基準とした直近10年間で漁獲量が約30%落ち込んだことが報告されている。


