石蕗寿司
【读音】つわずし
【英文名】Tsuwa sushi
九州南部の各地で受け継がれてきた郷土寿司が、つわ寿司だ。最大の特徴は、ツワブキ(石蕗、キク科の多年草)の葉を包材や敷き葉として活かす点にある。
ツワブキは暖地の海岸沿いや山林に自生する植物で、大きく丸みを帯びた葉を持つ。酢飯に魚や具材を合わせ、この葉でくるむのが基本的なスタイルだ。柿の葉寿司や朴葉寿司など、植物の葉を使う寿司は日本各地に見られるが、南方系のツワブキを用いるつわ寿司には独自の個性が宿っている。
鹿児島県や宮崎県の一部地域を中心に、祭事や行楽の折に家庭で作られてきた。葉のほのかな香りが酢飯に移り、食材の保持にも寄与する。具材や調理法は作り手や集落によってさまざまで、魚の酢締めを用いるものや、椎茸·かんぴょうを混ぜ込む形も各地で確認できる。
日本各地に根付く「葉包み寿司」の系譜を受け継ぐ郷土料理として、地域の食文化を現代へ橋渡しする役割を担い続けている。


