赤身
【讀音】あかみ
【英文名】Akami (Lean Tuna / Red-fleshed Fish)
壽司店で「赤身」といえば、主に鮪魚の脂肪が少ない背側の部位を指す。広義には、筋肉中のミオグロビンやヘモグロビンなどの色素タンパク質を豊富に含む魚肉全般を意味し、普通肉100gあたり色素タンパク質が10mg以上含まれる魚が「赤身魚」に分類されるとされている。
代表的な赤身魚には鮪魚やカツオ、サバなどの回遊魚が挙げられる。長距離を泳ぎ続けるこれらの魚は、酸素を蓄えるミオグロビンが豊富な遅筋(血合筋)が発達しており、それが身の赤い色の由来となっている。なお、サケは身が赤く見えるが、色の正体はエサ由来のアスタキサンチンであり、分類上は白身魚にあたる。
壽司ネタとしてはトロ(中脂鮪魚·大脂鮪魚)と対比され、脂肪が少ないぶん歯ごたえがしっかりしており、鮪魚本来の旨味と鉄分に由来するほのかな酸味を楽しめる。栄養面では高タンパク·低脂肪で、ヘム鉄やDHA·EPAも含まれる。
江戸時代の天保年間に鮪魚が豊漁となった際、醤油に漬け込む「ヅケ」として壽司に取り入れられたのが始まりとされる。冷蔵技術のない時代の保存の工夫でもあり、脂の多いトロは「猫またぎ」と敬遠されていたため、もっぱら赤身が用いられていた。


