鰰魚壽司
【讀音】はたはたすし/はたはたづけ
【英文名】Hatahata sushi
ハタハタ寿司は、秋田県を代表する郷土料理のひとつで、飯寿司(いずし)と呼ばれる発酵ずしの一種にあたる。原料のハタハタ(鰰)は秋田を象徴する魚で、冬季に産卵のため沿岸へ押し寄せる習性をもつ。
作り方は、まずハタハタの下処理と塩漬けを行い、塩抜き後に麹を混ぜた飯、カブ·ニンジンといった根菜類、昆布とともに桶へ重ねて詰め、重石をのせて3〜4週間ほど乳酸発酵させる。一匹丸ごと漬け込む「一ぴきずし」が最も格式高い形式とされているが、頭を取った「全ずし」や切り身に仕立てた「切りずし」といった形式も広く作られる。
発酵による穏やかな酸味と麹由来の甘み、魚のうま味が一体となった複雑な味わいが特徴で、そのまま生食するほか炙って楽しむこともできる。かつて秋田では冬場の貴重なタンパク補給として各家庭で仕込まれていた。
鳥取県の賀露地区にも、おからと酢で味付けする独自のハタハタ寿司の文化が根付いており、春祭りの行事食として地域に親しまれている。


