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寿司辞典

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お寿司屋さんのすし酢とシャリ(酢飯)の作り方

ご飯

一流のお寿司屋さんで、プロの寿司職人がどんな具合にシャリを作っているのか、疑問に思ったことはありませんか?
寿司にとって、すし酢とシャリ(酢飯)はとっても重要。美味しいシャリがあってこそ、メインである魚介類のネタが引き立つのです。

ご自宅でも美味しくて本格的なシャリを作れたらうれしいですよね。
そこで今回は、絶品なシャリに欠かせないすし酢の作り方をはじめ、シャリに適した米の選び方、シャリの作り方をご紹介します。

1.すし酢の作り方

それではまず、すし酢を用意してみましょう。
作り方はかんたんですが、美味しいシャリを作るためには、すし酢の調合バランスが大きなポイントです。

材料(米3合分)

・米酢…60ml
・砂糖(上白糖)…大さじ2(30g)
・塩…大さじ1(15g)

道具

・小さめのボールか容器
・菜箸(箸)か小さいサイズの泡だて器

作り方

ボールにすべての材料を入れ、菜箸もしくは泡だて器で、砂糖が溶けるまでよく混ぜます。
混ぜたら、味をなじませるために1日置くと良いでしょう。

一口メモ

  • すし酢の配合比率は、それぞれのお寿司屋さんごとによって変わりますが、一般的な王道の比率は「米酢:砂糖:塩=4:2:1」
  • すし酢を作る際、塩ではなく砂糖の量を増減して味を調整することが大切なポイント。塩を減らしてしまうと酢の利きが悪くなります。

2.シャリの作り方

さて、今度はシャリを作ってみましょう。シャリに使うお米を選ぶポイントは、粘りがなく、あっさりとした味わいの品種を選ぶこと。
お寿司屋さんで多く使われているのは、ササニシキ、あきたこまち、ひとめぼれなどです。
新米は水分量が多く、ベタつきがちなので、シャリには古米や古米と新米が混合してあるブレンド米の方が合います。

材料

・古米、またはブレンド米…3合
・水…2.9合(普通のご飯より少し水の割合を少なくして固めに炊く)
・すし酢…上記レシピで作った分量

道具

・寿司桶、またはシャリを混ぜやすい大きめのボールと大きめの平皿(事前に水でぬらして拭いておく)
・うちわ
・大きめの布巾、または手拭い

作り方


1.ご飯を炊く

水の量は一般的なご飯の米と水の比率が1: 1.2に対し、酢飯の場合は1:1または水の方をやや少なめにするのが基本です。
米
2.ご飯の移し替え
ご飯が炊き上がったら、炊飯器に蒸らし機能がついている場合は、熱々の状態ですぐに寿司桶または大きめのボールに移します。機能がない場合は、5分ほど蒸らしてから移しましょう。
ご飯
3.酢を回しかける
ご飯を移したら、すし酢をご飯の上に、手早く、万遍なく回しかけましょう。米が冷めてしまうと、すし酢が中に入らなくなるので、熱々の状態で行います。
酢飯
4.米を切る
寿司桶に対してしゃもじを垂直に立てて、米の塊を切りくずすようにして米をほぐします。ほぐれてきたら、寿司桶の底からしゃもじで米をすくい上げて返し、すし酢を米全体に行き渡らせます。その後、しゃもじを寝かせるようにして、しゃもじのエッジ部分を使い、米の塊を切るようにしてほぐしていきましょう。

この工程は素早い作業が大切で、時間の目安としては1分程度行います。ベタついてしまうので、混ぜる際にこねない、しゃもじで返す時以外は米を触らない、という2点に気をつけるようにしましょう。
ご飯
5.冷ます
寿司桶に万遍なく米を広げ、米から湯気が出なくなるまで全体的に手早くあおぎます。時間の目安としては10秒前後、「人肌」程度まで冷まします。

その後、再びしゃもじで米を返してから広げ、うちわであおぎます。米から湯気が出なくなるまで、これを繰り返しましょう。

米を急激に冷ますのは、米につやを出したり、すし酢を米の中に封じ込めたりするためです。なお、ボールを使用した場合は、ボールの中で行わずに、大きめの平皿にご飯を移し替えてから行います。
酢飯
6.シャリを寝かす
人肌程度までシャリが冷めたら、寿司桶の隅にある米粒も寄せ集めて平らな状態にひとまとめにします。シャリが乾燥しないように、その上に水気を絞った布巾をシャリ全体にかぶせましょう。

作業後すぐのシャリは、若干ベタついているので、最低でも1時間は寝かせておきましょう。シャリの風味や食感を損ねないために常温に置くようにしてください。
ご飯

シンプルながらも奥深いシャリは寿司の要!

今回は、お寿司屋さんのすし酢やシャリの作り方をはじめ、美味しいシャリには欠かせない米の選び方についてもご紹介しました。

寿司の旨さは「シャリが6割、ネタは4割」と言われるほどで、お寿司屋さんのような寿司に仕上げるにはシャリ作りが大事な要。米の炊き方、シャリ切り、寝かし方まで、熟練した寿司職人の経験や技によって美味しい寿司ができるのです。