立ち
【よみ】たち
【English Name】Tachi
寿司業界で「立ち」と呼ぶ場合、着席せずにカウンターで握りを食べる形態を意味する。正式な呼称は「立ち食い寿司」で、回転寿司とは別カテゴリの業態として都市部を中心に営業が行われてきた。
江戸前寿司はそもそも屋台発祥の庶民の食べ物だった。先に蕎麦屋台が江戸の町に根づき、寿司もそれに倣って路上で売られるようになった経緯がある。立って食べるスタイルこそ、寿司の原初の姿だといえる。
現代の立ち食い寿司が人気を博す背景には、短い滞在時間で本格的な握りを堪能できる利便性がある。着席制の高級店より客の入れ替わりが速く、その結果として手頃な料金設定が可能になる。東京や大阪をはじめ、大都市の駅周辺やオフィス街に出店が集中する。
ただし近年では、「立ち食い」の名を冠しながら簡素な腰掛けを備える店が増加中で、純粋な立食スタイルの店と座って食べられる店が混在する状態になりつつある。



