本象拔蚌
【讀音】ほんみる
【英文名】Mirugai (Horse Clam)
本ミルは、バカガイ科に属する大型の二枚貝「ミルクイ」の寿司屋での呼び名である。代用品の白ミル(ナミガイ)と区別するため「本ミル」と呼ばれ、寿司ネタの中でも最高級の貝として知られる。
殻長は約15cmに達し、黒い皮膜に覆われた殻から太い水管が突き出すのが特徴的。名前の由来は、水管の先端に海松(ミル)という緑藻が付着し、あたかも藻を食べているように見えることから「海松食い(ミルクイ)」と名付けられた。
寿司ネタとして使われるのは主に水管の部分で、湯引きして黒い外皮を剥いてから握る。コリコリとした独特の歯応えと、磯の風味を伴う上品な甘みが持ち味で、アワビを凌ぐ高値がつくこともある。国内の漁獲量は激減しており、高級寿司店でしかほぼ出会えない希少品となっている。
近年は韓国からの活け輸入品や、アメリカ産の近縁種が流通するが、国産の三河湾産や瀬戸内海産は別格の評価を受ける。回転寿司などで「ミル貝」として提供されるものは、ほとんどが白ミル(ナミガイ)である点に注意が必要だ。


