稜鱗(Zeigo)
【讀音】ぜいご
【英文名】Scute
ゼイゴとは、アジの尾びれ付近の側面に一列に並ぶ、硬くとげ状の鱗のこと。魚類学では「稜鱗(りょうりん)」と呼ばれ、「楯状鱗」と表記されることもある。英語では「scute(スキュート)」といい、ラテン語で盾を意味する語に由来する。
硬骨魚類の中でもスズキ目アジ科アジ亜科の魚だけが持つ特徴的な構造で、通常の鱗が変化して形成されたものとされている。側線に沿って尾側から体側にかけて帯状に並び、種類によって枚数や大きさが異なるため、アジの種を見分ける手がかりにもなる。
その役割については諸説あり、後方から大型魚に襲われた際に身を守る防御機能があるという説や、遊泳時の水流制御に関わるという説が知られている。ただし、いずれも定説には至っていない。
寿司や刺身としてアジを扱う際には、ゼイゴの除去が基本的な下処理となる。硬いため食感を損ねることが理由で、尾の側から包丁を寝かせて頭方向へ滑らせるようにして取り除く。アジの握りや光りものを美しく仕上げるには欠かせない工程である。


