紅葉鯛
【讀音】もみじだい
【英文名】Autumn Sea Bream
「紅葉鯛(もみじだい)」とは、秋口から初冬に水揚げされる真鯛(マダイ)の別称だ。木々が赤や黄に色づく時節と漁期が重なり、この呼び名が付いた。真鯛のもう一方の旬は春で、こちらは「桜鯛」の名で知られている。
冬支度のためエサを精力的に食べ込んだ紅葉鯛は、全身にしっかり脂が行き渡っている。産卵前のさっぱりした身質が特長の桜鯛とは好対照で、濃密な脂がもたらす深い旨みが持ち味だ。
寿司屋の定番は握りだが、昆布で締めて供する店も多い。桜鯛とは異なる方向性の、こってりした脂の厚みを堪能できる逸品だ。
もともと「紅葉」は秋に広葉樹が鮮やかに変色する現象を指し、和歌や日本画の画題として古来親しまれてきた。食の領域でも秋を象徴する語として根を下ろしており、「紅葉おろし」のような季節感をまとった料理表現は枚挙にいとまがない。


