桶
【讀音】おけ
【英文名】Oke (Wooden Tub)
桶(おけ)とは、短冊形の木板を円筒形に並べ、竹や金属の輪状金具で締め固めた木製容器のこと。寿司の世界では「寿司桶(すしおけ)」として、酢飯を切り混ぜる際になくてはならない道具として広く知られている。
木製容器には、木材の内部をえぐり出して成形した「刳桶(くりおけ)」、薄板を熱で湾曲させて作る「曲桶(まげおけ)」、複数の板材を接合して組み立てた「結桶(ゆいおけ)」という三種類の形態が存在する。このうち結桶の製法は木製容器の中で最も後発の技術とされている。
よく混同される「樽(たる)」との違いについては、上蓋が取り付けられた密閉構造が樽、上部が開口したままの構造が桶というのが一般的な区別とされる。ただし名称と構造が必ずしも対応していない例もあり、味噌樽は密封して使用する容器ではないため、構造の観点からは桶の範疇に入る。
木桶には雑菌繁殖のリスクがある一方で、うまみや香りを引き出す効果があるとされてきた。戦後にプラスチックや金属製容器が普及すると木桶の使用は急速に減少したが、醸造や寿司の現場では木桶独自の風合いを大切にして使い続ける職人も少なくない。寿司桶においては、木材が余分な水気を吸い取る性質があるため、酢飯をちょうどよいコンディションに整えるのに向いている。


