油豆腐
【讀音】あぶらあげ
【英文名】Aburaage (Deep-fried Tofu)
油揚げとは、大豆から作られる豆腐を加工した食品で、薄い板状に成形した豆腐を食用油で二段階に分けて揚げる製法が特徴である。厚揚げが外側だけに火を入れるのとは違い、中心部まで完全に加熱される。
製法上のポイントは「二度揚げ」にある。専用に仕込んだ生地をまず低めの温度帯で2〜3分揚げて膨らませ、続いて高い温度帯へ投じて外面から水気を飛散させる。この二段工程によって、温度が下がっても形が潰れにくい多孔質の構造が得られる。
寿司の世界では、甘辛い煮汁で炊いた油揚げに酢飯を包み込む稲荷寿司が代表的な活用法である。「稲荷揚げ」や「寿司あげ」といった呼び名も、この用途から生まれたものだ。
各地に個性豊かな油揚げが存在し、宮城県定義山の三角油揚げ、新潟県栃尾の肉厚なあぶらげ、奈良県の大和あげなどが名高い。愛媛の松山あげや熊本の南関あげは、徹底的に水気を除く独自の製法により常温で約3か月の保存が可能とされる。
調理に先立ち、沸騰した湯で軽く煮るか湯を回しかけて余分な油分を落とす「油抜き」の工程を挟むと、油臭さが消えて調味料がなじみやすくなる。


