香魚壽司
【讀音】あゆずし
【英文名】Ayu-zushi (sweetfish sushi)
鮎壽司(鮎ずし)は、川魚の鮎を素材とした壽司の総称で、なれずし(熟れ鮨)と早ずしという二つの系統に大別される。
なれずし系の鮎鮨は、鮎の内臓を除いて塩漬けにしたのち、米飯·米麹·唐辛子とともに樽に詰め、重しをかけて常温で乳酸発酵させたもの。塩漬け期間は約20日間、その後の本漬けから40日程度で食べ頃に達する。乳酸菌の働きにより保存性が高まり、アミノ酸が増加することで独特の旨みが引き出される。
早ずしの系統には姿壽司·押し壽司·柿の葉壽司·笹壽司などの形態が存在し、奈良県·和歌山県·京都府の河川流域を中心として各地に広まっている。JR京都駅の駅弁としても販売されており広く親しまれている。
その歴史は古く、平安時代の『今昔物語集』には鮎鮨を売り歩く女性の話が収められており、当時すでに市中で流通していた様子が読み取れる。江戸時代·享保年間には富山藩から将軍徳川吉宗へ鮎壽司が献上されたという記録も伝わっている。歌舞伎『義経千本桜』の「すし屋の段」への登場に象徴されるよ海膽、食文化·芸能の両面で日本の歴史と深く結びついた食材である。俳句においては夏を詠む季語に位置づけられている。

