稚鰤
【讀音】わらさ
【英文名】Young Yellowtail
ブリ(学名: Seriola quinqueradiata)が完全な成魚へ至る前の成長段階に付けられる呼び名が「ワラサ」であり、関東地方を中心に広く通じる表現だ。体長60〜80cm程度の個体がこれに相当する。
ブリは成長とともに呼び名が切り替わる「出世魚」の代表格で、関東における変遷はワカシ→イナダ→ワラサ→ブリの順をたどる。同じサイズ帯の魚が関西圏では「メジロ」、北陸地方では「ガンド」や「ガンドブリ」と異なる名で呼ばれるなど、地域による呼称の差が目立つ。体長80cm超、あるいは重量8kg超に達した時点でブリと見なすのが通例だ。
寿司ネタとして供する場合、成魚ブリと比べると脂の乗りが穏やかで、後味はすっきりしている。適度な歯応えを持つ身質が特徴で、握りや刺身に幅広く用いられる。ブリの脂が最も充実するのは冬季(主に12月前後)だが、ワラサは夏から秋にかけて市場への出回りが増える傾向を持つ。
アジ目アジ科に属する回遊魚で、北西太平洋に広い分布域を持つ。漁獲の主産地は従来、日本海側や九州·関東が中心だったが、近年の海水温上昇を背景に北海道での水揚げが急増しており、2021年度の統計では北海道がブリ類漁獲量の上位に名を連ねている。


