地魚(當地魚)
【讀音】じざかな
【英文名】local fish
地魚とは、その土地の近海や沿岸で漁獲された魚介類を指す言葉である。大都市の市場に大量流通する魚種とは異なり、水揚げされた港の周辺地域で主として消費·販売されるのが大きな特徴だ。
日本近海には4000種以上の魚類が生息するとされているが、東京の市場に出回るのは約400種にとどまるといわれる。残りの多くは各地の漁港近辺だけで流通する地魚にあたり、一般的な知名度こそ低いものの、抜群の鮮度と地域固有の風味が魅力として支持されている。
一方で、水産業が盛んな地域であっても、消費の中心は輸入品や特定の魚種に偏りがちであるという課題がある。地魚だけで地域全体の需要を賄うことは量的に難しく、さらに調理法がわからないために消費が伸び悩むという負の連鎖も問題視されている。
こうした状況を受け、地産地消やフードマイレージの観点から地魚の価値が改めて注目を集めている。小田原漁港のように「地魚食堂」や「地魚回転すし」を掲げる飲食店が港周辺に軒を連ね、観光客や地元住民に水揚げ直後の魚を提供する取り組みも広がっている。寿司店においても、その日の水揚げに応じた地魚のネタは、旅先ならではの楽しみとして人気が高い。


