蒸壽司 / 溫壽司
【讀音】むしすし/ぬくずし
【英文名】Mushi sushi / Nuku sushi
蒸し壽司とは、酢飯と具材をせいろ等の蒸し器に入れて蒸しあげ、温かい状態で食べる壽司の一種だ。「温(ぬく)ずし」という名でも知られ、京都を筆頭に関西圏で長く愛されてきた料理である。
作り方はちらし壽司風に仕立てた酢飯を土台とし、錦糸卵·椎茸·海老·星鰻·かまぼこといった具材を彩りよく散らしたうえで蒸籠に入れて蒸し、温かい状態で客に出す。寒さが増す冬の時期に重宝される季節料理であり、京都では11月頃から3月頃にかけて提供する店舗が散見される。
本来、壽司は酢飯を使った冷たい料理として発展してきたが、蒸し壽司はあえて温めて食べるという独自の手法を採用する。蒸すことで酢の酸味がやわらぎ、具材の旨みが増す点が魅力として挙げられる。京都の老店壽司店では冬の風物詩として受け継がれており、箱壽司や押し壽司が根付いた上方の壽司文化を代表する形態のひとつに数えられる。
大阪では「温ずし」という呼び方が定着している場合もあり、土地ごとに具材や盛り付けのスタイルに差異が生じている。

