マツカワガレイ
【よみ】まつかわがれい
【English Name】Barfin Flounder
マツカワガレイは、カレイ科マツカワ属に属する大型白身魚で、成魚の体長は60〜80cmほどに及ぶ。体表が松の樹皮に似たざらつきを持つことが和名の由来とされている。背びれ・しりびれ・尾びれに黒い横帯が走るのが外見上の目印で、斑紋をもつ近縁種のホシガレイとはこの点で見分けられる。
分布域は茨城県沖から若狭湾以北の日本海側、南オホーツク海、北太平洋にまたがる。食性は肉食で、甲殻類・ゴカイ・貝類などを主な餌とする。産卵期はおおむね11月〜4月にかけてとされる。
天然資源は極めて乏しく、北海道では1980年代に年間水揚げが1トンを割り込む水準まで資源が枯渇した。その後、稚魚放流事業が着実に実を結び、2008年を境に年間100トン超の漁獲を回復・継続するに至っている。北海道の日高・胆振・渡島沖で水揚げされた35cm以上のものは「王鰈(おうちょう)」のブランド名で出荷される。青森県では青函トンネルの湧水を活用した養殖事業も展開されている。
寿司の具材として用いる場合、しっかりとした歯ごたえと奥行きのある旨みが魅力となる。煮付けが主流の一般的なカレイと異なり、本種は刺身やカルパッチョといった生食で特に高い評価を受ける。西京漬けや塩麹漬けなど創作系の料理にも活用されている。国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストでは絶滅危惧II類(VU:危急種)として掲載されている。


