うま味
【よみ】うまみ
【English Name】Umami
うま味は、甘味・酸味・塩味・苦味と並ぶ五基本味のひとつとして位置づけられる味覚だ。1908年(明治41年)、池田菊苗・東京帝国大学教授が昆布だしの研究においてグルタミン酸の単離に成功し、既存の四基本味では説明できないこの独自の味覚へ「うま味」という名称を付与した。
うま味物質は大きく3種類に整理される。まずアミノ酸系のグルタミン酸であり、昆布・トマト・チーズなどが豊富な供給源となっている。次に核酸系のイノシン酸で、鰹節・肉類・煮干しなどに多く存在する。もうひとつも核酸系のグアニル酸で、干し椎茸などから得られる。イノシン酸は1913年に小玉新太郎が鰹節から、グアニル酸は1957年に國中明が椎茸からそれぞれ単離・同定している。
寿司との関係においてうま味は特別な意味を持つ。魚介類が持つイノシン酸と、昆布〆や醤油由来のグルタミン酸が出会うと、うま味が相乗的に増幅するという現象が起きる。日本料理で昆布だしと鰹だしを組み合わせる調理法も、全く同じ原理を活用したものだ。
欧米では長い間、独立した第五の味覚という地位を得られずにいたが、2000年に舌の味蕾上でグルタミン酸受容体が科学的に確認されたことで状況は一変した。この発見を契機に、英語圏でも日本語そのままの「umami」という語が広く用いられるようになっている。


