保温ジャー
【よみ】ほおんじゃー
【English Name】Rice Warming Jar
保温ジャーとは、電熱線などの加熱機構によって炊飯後のご飯を温かい状態に保つ金属製の容器である。「ジャー」という呼称は英語の jar(広口瓶)から来ているが、保温機能を備えたおひつや魔法瓶を意味する用法は日本固有のものだ。
かつての日本では、炊飯したご飯を木製の飯櫃(おひつ)に移して保管するやり方が定着していた。1965年に象印マホービンが電気式の「電子ジャー」を市場に投入したことで、電力を使った飯の保温が現実のものとなった。翌1967年には三菱電機が炊飯と保温を一台に収めた製品を発表し、その後「ジャー炊飯器」という名称で家庭に広く浸透していった。
保温時の温度帯はおおむね60〜75℃に調整されている機種が多い。寿司店の現場では、シャリは人肌程度の温度で握るのが基本とされており、炊飯後の温度管理が味の決め手となる。高級店や料亭では、白木のおひつでご飯の余分な水気を取り除く昔ながらの方法が今なお大切にされている。これに対し、回転寿司チェーンや大量調理の厨房では、保温ジャーや保温機能付き炊飯器が効率よい温度コントロールのために重宝されている。


