ジャポニカ種
【よみ】じゃぽにかしゅ
【English Name】Japonica
ジャポニカ種とは、学名の亜種小名に「日本の」を意味するラテン語の形容詞を冠する生物種の総称である。ただし寿司の世界でこの名称が登場するとき、実質的にはジャポニカ米(Oryza sativa subsp. japonica)のことを指している。国内で生産・消費される米のほぼすべてがこの亜種に属しており、シャリの根幹を担う存在として寿司文化を根底から支え続けている。
粒の形は短粒〜中粒で丸みを帯びており、炊き上がると粘りと艶が際立つ。この粘りの強さはデンプン組成に由来する。粘性を生み出すアミロペクチンが約78〜82%を占め、逆に粘りを抑えるはたらきをするアミロースは18〜22%程度にとどまる構成だ。握り寿司では米粒が適度にまとまることが求められるため、このような粘り特性は欠かすことのできない要素となっている。
主要な栽培地域は日本・朝鮮半島・中国北部・台湾であり、オーストラリア南東部・米国西海岸・エジプトでも生産されている。温帯から亜熱帯の冷涼な気候を得意とし、インディカ種と比べて低温に強いことも大きな特徴だ。
代表的な品種としてはコシヒカリ(1956年命名)とササニシキ(1963年誕生)がよく知られる。寿司職人の現場ではアミロース含量がやや高くさっぱりした食感を持つササニシキ系が好まれる傾向があり、口の中でふわりとほどける粒離れの良さがシャリの仕上がりに適しているとされている。


