仲卸業者
【よみ】なかおろしぎょうしゃ
【English Name】Wholesale Intermediary
卸売市場の流通を語るうえで、仲卸業者の存在は外せない。卸売業者が持ち込む商品を買い取り、用途や数量ごとに仕分けたうえで小売店や飲食店へ届ける——この一連の作業こそが仲卸の本領だ。青果・水産・食肉・花きと取り扱い分野は幅広いが、市場開設者から認可を受けた者だけに参入が許される。
売買方式は二つに大別される。買い手同士が価格を競り上げる「せり取引」と、二者間の交渉で値段が決まる「相対取引」だ。
寿司店にとって仲卸の重みは格別だ。鮮魚は素人目では品質の良否が判断しにくく、店ごとの要望に沿ったきめ細かな分荷も求められるため、熟練の目利き力を持つ仲卸が頼みの綱となる。
だが、スーパーや外食チェーンなど大口需要者が産地から直接仕入れる「市場外流通」の広がりは、仲卸の経営基盤を揺るがす要因となった。平成17年時点で中央卸売市場の仲卸業者数は約5,000業者を数えたが、平成6年から16年の10年間でおよそ2割が市場を去った。
東京の卸売市場は、徳川家康が江戸幕府を興した1600年代はじめにその起源を持つ。仲卸は、この長大な流通の歩みを底辺から支え続けてきた存在だ。


