玉子焼き器
【よみ】たまごやきき
【English Name】Tamagoyaki Pan (Japanese Omelette Pan)
だし巻き卵や卵焼きの調理に特化した鍋が玉子焼き器で、「玉子焼き鍋」という別称をもつ。
鍋の形状は関東と関西で大きく異なる。関東の「東型(角型)」は正方形、関西の「西型(角長型)」は縦長の長方形だ。関西のだし巻き卵は卵を巻き重ねて形を整える手法のため縦に長い鍋が適しており、一方の江戸前寿司店では具材入りの卵液にゆるやかな火を通し続けたり、二つに畳んで形を仕上げたりする手法が主流で、正方形が好まれてきた。東型には木蓋が付属し、焼き上げ時の成形補助に活用する。
寿司屋の職人はとろ火で長時間かけて焼く場面が多く、柄が作業の妨げになるため取り外す人も珍しくない。市販の家庭用製品はほぼ全て西型で、東型はプロの調理現場向けに流通する製品がほとんどだ。
鍋本体の材質は銅・ステンレス・アルミ合金が中心だ。なかでも銅は熱の伝わりが速くムラなく加熱できるため、ふんわりした焼き上がりを実現しやすい。南部鉄器を素材にした製品も存在し、高い蓄熱性を活かした仕上がりに定評がある。銅製の鍋は内面に錫(すず)で被膜処理が施される。


