おまん寿司
【よみ】おまんずし
【English Name】Oman sushi
おまん寿司は、島根県西部の石見海岸地域に伝わる郷土寿司。通常の酢飯ではなくおから(卯の花)を用いるのが特徴で、酢で締めたアジやイワシの身におからを詰めて仕上げる。
浜田市周辺では、秋から冬にかけて水揚げされる脂の乗ったマイワシを材料とし、秋祭りの料理として親しまれてきた。調理法は、魚を手でさばいて一晩ほど塩に漬け、その後酢に浸して塩気を抜き、さらに調味した酢に漬け込む。おからは軽く煎って香ばしさを引き出し、魚の漬け酢を加えて加熱して味を馴染ませる。
由来については、天保年間(1830年代〜1840年代)に江戸で流行した「おまんずし」が、石見銀山の開発に関わった人々によって持ち込まれたとする説がある。江戸では廃れてしまったが、石見地方では郷土の味として根付いた。
中国・四国地方にはおからを酢飯代わりに使う寿司が広く分布しており、山口県の「うの花きずし」、高知県の「たまずし」、愛媛県宇和島市の「丸ずし」なども同系統にあたる。


