醋漬
【讀音】すじめ
【英文名】marinated in vinegar
魚の身をまず塩で締めて水分を抜き、その後に酢·塩·砂糖などを合わせた調味液に漬けて仕上げる調理技法。塩締めで余分な水気を除いた素材に、酢の風味を浸透させることで独特の旨みと締まった食感を生み出す。
元来は鮮魚の保存を目的とした手法だったが、現在では素材に深い味わいを加える調理法として広く定着している。代表格は〆鯖(しめさば)で、寿司の世界では「光り物」と呼ばれる青魚全般に用いられる。コハダやサンマなども酢じめで仕込み、握り寿司のネタとして供されることが多い。
加熱調理になぞらえると、弱めの酢にじっくり長時間漬ける方法と、強い酢に短時間だけ浸す方法に大別される。たとえば〆鯖では、やや強い酢に約1時間漬けてから引き上げ、一晩ほど寝かせて仕上げるのが一般的とされる。素材の厚みや量、保存性の要否によって漬け時間や酢の濃度を調整する点が職人の腕の見せどころである。
海外にも類似の技法が存在し、ヨーロッパではニシンの酢漬け「ロールモップス」、フィリピンではカラマンシー果汁を用いた「キニラウ」が知られている。


