酢漬け
【よみ】すづけ
【English Name】Vinegar Pickling
酢漬けとは、食材を酢に浸して保存性を高める調理技法のこと。塩や砂糖、香辛料を併用する場合も多い。
寿司の世界では欠かせない技法のひとつで、ガリ(甘酢生姜)や紅しょうがなど、寿司に添える薬味にも広く用いられる。また、〆さばのように魚を酢で締める手法も酢漬けの一種にあたり、鮮度保持と風味づけを兼ねている。
日本各地に酢漬けの郷土料理が存在する。岡山県の「ままかり」はニシン科の小型魚サッパを酢に漬けた料理で、隣の家から飯を借りるほど美味であることが名の由来とされる。文献上の初出は文化14年(1817年)の記録で、サッパのうろこと内臓を除き、塩をして生姜や昆布とともに酢に漬ける製法が伝わっている。
海外にも類似の食文化は幅広く存在する。西洋のピクルスは野菜を香辛料入りの酢に漬けたもので、北欧ではニシンの酢漬けが夏至祭の定番料理として親しまれている。酢による保存は世界共通の知恵であり、寿司文化においてもその恩恵は大きい。


