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Tsurube Sushi — Tsurube-Style Sushi (Historical Nara Style)

【Reading】つるべすし

【English Name】Tsurube Sushi

つるべすし(釣瓶鮨)は、鮎を用いた発酵ずしの一種で、日本の寿司文化における初期の形態のひとつとされる。名称は、鮎を漬け込んだ木桶の形状が、井戸水を汲み上げる「釣瓶」に似ていたことに由来する。

製法としては、腹を開いた鮎に塩を施してから酢に通し、桶の底に酢飯を詰め、その上に鮎を並べる工程を繰り返して桶に敷き詰める。鮎は身が薄いため、発酵·熟成にかかる期間はおよそ5日間ほどとされ、なまなれ(半熟れ)と呼ばれる状態で供される。

奈良県吉野郡下市町にある「つるべすし 弥助」は、この釣瓶鮨を看板とする老舗で、文治年間(1185〜1189年)の創業とも伝えられる。古くから幕府御用や仙洞御所への上納を担ったとされ、人形浄瑠璃·歌舞伎の演目『義経千本桜』の「鮓屋の段」の舞台としても広く知られている。

現在の弥助の建物は昭和期に再建されたベンガラ塗りの木造建築で、天然鮎を用いた押しずしや懐石料理を中心に営業している。かつてのなれずし製法は現在では行われていないが、吉野地方の鮎寿司文化の源流として重要な存在である。

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