Tokyo-wan — Tokyo Bay
【Reading】とうきょうわん
【English Name】Tokyo Bay
房総半島と三浦半島が両岸を形づくる湾で、関東の南縁部に開けている。南端に位置する浦賀水道が外洋への出入口にあたる。狭義の内湾は面積約922km²で、平均水深は約15mと底が浅い。
江戸期、湾の奥に広がる「江戸前」の海では活発な漁業が営まれた。芝一帯のシバエビ、佃島のシラウオ、深川のハマグリやカキが代表的な産物で、キス·アナゴ·カレイ·ハゼ·クルマエビといった多種多様な魚介も豊富だった。水揚げ直後の鮮魚をすぐ調理に回せる地の利から、江戸前寿司や天ぷらの食文化が花開いた。
ところが明治期以降、都市化や工業化の波を受けて干潟·浅瀬は急速に失われ、1970年代になると水質悪化が深刻な問題となった。1980年代からは環境を守るための施策が本格化し、水質の回復傾向が見られるようになったものの、漁獲量はかつての水準に届いていない。貧酸素水塊の発生といった課題を抱えつつも、多様な生物相が徐々に回復しつつある海域だ。


