Tekkaba — Gambling Hall (Origin of Tekka Maki)
【Reading】てっかば
【English Name】Tekkaba
鉄火場とは、賭け事が催される場所を意味する語だ。「賭場(とば)」の別名として用いられるほか、「盆中」「盆」「場」「敷」などとも呼ばれている。
寿司との関係で特によく知られるのが鉄火巻の名称の由来にまつわる側面である。鉄火巻は、博打の最中でも片手で手軽につまめる食べ物として鉄火場で誕生したと伝えられている。この由来説は、イギリスのサンドウィッチ伯爵がカードゲームの手を止めずに食事できるようパンに具を挟んだという逸話と通じるものがあり、わかりやすさゆえに広く受け入れられている。
江戸時代の日本では賭博は禁制であったため、賭場は絶えず取り締まりの対象に置かれていた。そのリスクを回避するために、町奉行の支配が及ばない寺社の境内や公家の邸内で開帳される場合もあったという。賭場では食事が供されることもあったものの、イワシ·サンマ·サバといった青魚や、鶏肉·長ねぎを用いた料理は不吉な食材として忌避されていた。
「鉄火」という言葉そのものは、焼けた鉄のごとく白熱した勝負の場という意味合いを帯びている。現代においては賭け事の場を示す俗語として生き続けるとともに、鉄火巻·鉄火丼などの寿司用語のうちにその痕跡を残している。


