Aka-shari — Red Vinegar Sushi Rice
【Reading】あかしゃり
【English Name】Akashari (Red Vinegar Sushi Rice)
赤シャリとは、酒粕を原料とする赤酢で仕上げた酢飯のこと。赤褐色から琥珀色を帯びた見た目が特徴で、江戸前寿司における伝統的なシャリとして広く知られている。
赤酢の誕生は江戸時代後期にさかのぼる。当時、米から造る米酢は高価であったため、酒造りの過程で生じる酒粕を活用し、より安価な酢として開発された。1804年に創業したミツカンの初代·中野又左衛門が、江戸の握り寿司屋台へ赤酢を届けたことで普及が進んだとされている。
製造には長い期間を必要とし、酒粕の熟成に2〜3年、さらに酢酸発酵に半年ほどかかるため、完成まで合計3〜4年を要する。米酢に比べて酸味が穏やかで、アミノ酸を豊富に含むためコクや旨味が深い。酒粕に由来する芳醇な香りも大きな持ち味である。
戦後の昭和期には白い食品が好まれた影響もあり、米酢が主流となって赤酢は一時衰退した。しかし平成以降、味わいの奥深さが再評価され、赤シャリを採用する寿司店が増えている。マグロやコハダ、アナゴなど風味の強いネタとの相性がよいとされ、白シャリ(米酢のシャリ)との使い分けも注目されている。


