Morokozushi — Moroko Fish Sushi
【Reading】もろこずし
【English Name】Moroko Sushi
もろこ寿司は、愛知県海部地方や岐阜県海津市周辺に伝わる押し寿司の一種。淡水魚のホンモロコ(本諸子)を主材料とし、コイ科タモロコ属に属するこの小型魚を酢飯とともに押し固めて作る。
ホンモロコはもともと琵琶湖にのみ生息する固有の魚種で、日本産コイ科魚類のなかでも特に食味への評価が高い。成魚になると体長は最大約15cmほどに達し、動物プランクトンや水生昆虫を主なエサとして生きる。かつて琵琶湖では年間150〜350トンという豊富な漁獲が続いていたが、1996年以降は急激な減少傾向をたどり、2004年には約5トンにまで落ち込んだ記録がある。漁獲量の低下とともに市場での取引価格も高騰し、今日では希少な高級食材として位置づけられるようになった。
こうした事情を背景に、埼玉県や山梨県、広島県、岐阜県中津川市などで養殖が盛んになっている。もろこ寿司は尾張·美濃地方の川魚食文化を映した郷土料理であり、地域に根ざした食の伝統を現代へ受け継ぐ一品といえよう。


