Kidai — Yellowback Sea Bream
【Reading】きだい
【English Name】Yellow Sea Bream
キダイは漢字で「黄鯛」と表記し、タイ科キダイ亜科に分類される海水魚。流通現場では「レンコダイ(連子鯛)」という別名で広く流通しており、漁業者や釣り人のあいだではむしろこちらの呼称が一般的だ。
体長は通常20〜30cmほどで、マダイやチダイよりひと回り小さめ。体色は全体的に朱色を帯び、目から鼻·上顎にかけて黄みがかった色彩を示すことが「黄鯛」という和名の由来となっている。背鰭の走る方向に沿って淡黄色の斑が3対並び、体表にマダイ特有の青小斑を欠くことで判別できる。また、歯がすべて円錐状で臼歯を持たない構造が、他のタイ科魚類との分類上の相違点として挙げられる。
分布域は本州中部以南からオーストラリアをまたぐ西太平洋一帯で、水深50〜200m付近の底層付近に群れで棲息する。沿岸域や瀬戸内海のような閉鎖性内海にはほとんど姿を現さない。延縄漁では何尾も連続してハリに掛かる習性があり、これが「連子鯛」という名称の起源とされている。
身質は柔らかく淡泊な白身で、マダイと比べて手が届きやすい価格帯で市場に出回る。足が早いため塩焼きや煮付けとして食卓に上ることが多く、婚礼など祝いの席を彩る小ぶりの焼き鯛には本種が選ばれるケースが少なくない。


